【世界のおじさん】 チェ・ゲバラとカストロおじさん
先日、チェ・ゲバラの生涯を描いた話題の映画「チェ/28歳の革命」を見てきました。
おもしろかったかって?
それを語る前に…
ゲバラの南米旅行映画「モーター・サイクル・ダイアリーズ」を見たことありますか? 私はよく覚えています。なぜなら、出演していた俳優さんは大変にハンサムだったからです。
が、ドキュメンタリー調の「チェ/28歳の革命」は、史実には正確なんだろうけど、ヤマバがなく間延びしていました。
そして、何よりもだめな点は、俳優さんが、実物のゲバラよりかっこよくないのです。これはもう残念としかいいようがありません。
●キューバのカストロおじさん
「かっこいい」かどうかなんて革命家に関係ないじゃないか! と、怒るおじさん、それは日本の私だけでなく、キューバ国民にとってもNO!なのです。
数年前、私がキューバを訪れたときのことです。ちょうどメーデーだったので、カストロおじさんの演説を聞きに広場に行きました。
何万人もの人々がカストロおじさんの話を聞き入っているんだけど、若いギャルたちが着ているTシャツは「チェ・ゲバラ」。
もちろん無地とかシマシマのTシャツが多いのだけど、同じ革命家の「カストロ」Tシャツを着ている人はいません。
カストロTシャツが発売禁止なわけではありません。おみやげ物屋には、ゲバラTシャツの山に隠れて、カストロTシャツだって、売ってます。
「カストロおじさんの演説なんだもの、カストロTシャツ着てあげようよ」
とキューバギャルに言うと、ギャルたちは言い返しました。
「だって、カストロ、かっこよくないもん」
まあ、気持ちは分る。けれども、当時80歳近いカストロおじさんが、炎天下のなか軍服で1時間以上も話しているのです。
が、しかし、演説にあきてきた民衆は広場にゴロゴロ横になっていきます。
眠い目をこすって聞いているんだけど、そのうち大イビキ。
一国の議長が話しているのに、その目の前で寝ちゃうって、どうなのよ。日本の小学校でもここまで崩壊してない。
ときどき起き上がって、「ビバ!」と相槌を打ったりしているんだけど、こんな気ままな国民を相手にしているカストロおじさん、大変だなあ。
●結局、何が言いたいかというと
もし、カストロおじさんがもっとハンサムだったら、もうちょっとカストロTシャツが売れただろうし、話している最中にギャルが寝ないだろうし、ゲバラよりたくさんの映画が作られたんじゃないだろうか。
そう思うと、苦労してきたカストロおじさんの扱いがかわいそうで、「男は顔じゃない」とも思うのです。
しかし、その一方で、せっかくハンサムなゲバラなのに、演技力はあっても顔がいまいちの俳優さんが演じると、演技力なんてどうでもよくて、「ゲバラは顔が命なのにな」と、がっかりする自分もいるわけです。
「チェ/28歳の革命」
これは、そんな自分の心の矛盾を突かれた一本でした。




























