世界のへんなおじさん by 白石あづさ世界のへんなおじさんを集めてみました。「世界のへんなおじさん」小学館より発売中

世界にはへんなおじさんがいっぱい

★3月15日 下北沢にて「ワニしゃぶと南米縦断の夕べ」 開催!★

【イベント】 15日下北沢 ワニしゃぶと南米のお話

こんばんは。
すっかりご無沙汰してしまいましたが、実は熊本から帰ってきていろいろありました。

うっかり引っ越したり、温泉旅行に行って疲れたり、野良犬や締め切りに追われてみたり、目の怖いハトにつつかれたり、そして今は、確定申告真っ最中です。

一年分の数字の計算ドリルに口内炎が悪化するわ、花粉が住み着いて目もしょぼしょぼするわ。

さて、第二回の「ちょっと笑える不幸まつり」の報告もしたいところですが、花粉症の悪化により、リアルで微妙に不幸なのでそれはすっとばし、その前に3月15日のイベントをご紹介。

●下北沢にてワニしゃぶしよう!

3月15日(次の日曜日ですね)の夕方、下北沢のカフェにて、南米縦断のお話をします。

そしてワニのしゃぶしゃぶをします。
ワニはしゃぶしゃぶにしたら、うまいのかって?

ワニカレーやワニステーキなんかは食べた人も多いでしょう。
でも、あっさり味のワニはしゃぶしゃぶが一番うまいのです。

「鶏肉に似ているよね?」と言う人がいますが、それは、ワニにトリを食べさせているから鶏の味がするのであって、魚を食べさせれば魚の味になるのです。

つまり、あなた色に染められるわけです。

マンゴーを与えればマンゴー味に、梅干を与えれば梅味に、ピーナツが名物の千葉県なんかはピーナツ味のワニを育ててもいいかもしれない。

しかし、問題はワニはグルメということです。
浜松のおじさんは名産のウナギを食べさそうとしたけれど、見向きもされなかったみたい。

つれない態度にグッとくるという人はぜひ飼って育ててみてください。
ネコが好きな人とかは大丈夫かもしれない。
犬派の私は無理です。

●詳しくはメールにて

しかし、なんでワニしゃぶかって?
前回の「へんなおじさん祭り」を終えたあと、オーナーさんが、
「あれ、おもしろかった。今月もなにかやろう〜」とおっしゃいました。

とはいえ、自分のしがない旅行話オンリーなんてお客さんは
つまらんのじゃないかと、それなら、みんなが喜ぶワニしゃぶも
セットでどうでしょうと提案して、今回の開催に至った次第。

南米縦断旅行の話ですが、今回はアマゾンでの話を中心に、南極からアルゼンチン、チリ、ボリビア、キューバ、パナマなどの国の紹介をしたいと思います。

もちろん、アマゾンのワニ獲りや、浜松のワニ養殖を取材したときの様子などワニにちなむ話もしようかと。


ワニしゃぶ料金は1500円。ドリンクは別。イベント自体は無料。
下北沢から会場への道のりは、前回のイベントではほぼ全員が迷いました。
行ってみたい!という方は、詳細を送りますので、白石までメールで連絡を。


【イベント】下北沢「世界のへんなおじさん祭り」終了

みなさん、こんばんは。
今日は週末と打って変わって死ぬほど寒かったですね。
夜になって外出したら、冷凍庫にいるみたいでした。
頭が凍るかと思いましたが、これでも2、3度はあるんでしょうか?

その昔、モンゴルに行ったときはマイナス25度でしたから、よくこの軟弱な私が耐えられたと感慨にふけってしまいます。

なにしろ、モンゴル人たちに、「お前は、なんで冬のモンゴルなんかに来た?」と舌打ちされるくらい首都のウランバートルは寒かったです。

ハーッ…と息を吐くと、その息に含まれた水分がまつ毛にくっつき、一瞬にして凍ってしまいます。

上まつ毛も下まつ毛もくっつくから、目が開かない!
ポロポロ、パリパリ、貴重なまつ毛が取れてしまうのです。

「イヌイットの人たちは冬の海に入るとき、アザラシの
油を体に塗って入るんだって。そうすると凍らないみたいだよ」

そう、同じ宿の欧米人が言うので、みんなせっせとまつ毛にサラダ油を塗っていました。

寒さで顔も痛いですが、油が垂れると目がかゆかったです。
痛かったりかゆかったり…それがモンゴルの思い出です。


●「へんなおじさん祭り」終わりました


まつ毛の話はやめにして、さっそくイベントの報告です。
2月12日、下北沢のカフェ「スロー・コメディ・ファクトリー」
にて、「へんなおじさん祭り」を開催しました。

へんなイベントにも関わらず、遠くからみなさん来てくれました。

本当は「おじさん」についてお話しようと思っていたのに、
旅行中の話でほとんど終わりました。

中国の獰猛なパンダや、南アフリカの人食いザメダイビング、南極のいじわるなペンギンやトドの話…

「おじさん」より「どうぶつ」の話をついついしてしまうのは、やっぱり「どうぶつ」のほうがかわいいからでしょうか。

私の話はともかく、イベントのあとお客さんどうしが、わいわい交流してくれたのでよかったです。


●2月17日は…新宿ゴールデン街!


続けて明日17日、新宿ゴールデン街にてイベントです。
今度は、第2回「ちょっと笑える不幸まつり」。

「なに、それ??」とばかにされながらも強行開催。
おかげさまで、20時〜の回は予約でいっぱいです。

今年は100年に一度の不景気なのだとか。とはいえ、100年前なんて誰も知りません。

1915年に生まれたうちのおばあちゃんは、1929年の世界大恐慌を覚えているはずですが、田舎だったので、恐慌には関係なく「今年はじゃがいもがよくできたけど、米はいまいち」とかそんな会話をしていたんじゃなかろうか。

「景気がいい」を標準にすると、今年がつらいのですけど、私は、毎年、「いつもちょっと不景気」と思うようにしています。

昨今の「生き方指南本」には、絶対、載っていないようなネガティブ思想ですが、加藤登紀子さんもこんなこと言ってました。

「いい時代なんて歴史的にちょっとしかないし、長くは続かない」

というわけで、赤の他人の「ちょっと不幸話」をフフフと笑う地味なイベント、2回目は果たしてどんな微妙な不幸話が飛び出すか、私も楽しみにしています。


【日常】 ネコの散歩?熊本から帰りました

みなさん、こんばんは。
私にしては、早い時間に日記を書いてる。

さきほど、熊本取材より東京に戻ってきました。
遊びに行ったのかって? いえいえ一応、お仕事です。ですが、取材が午前中で終わったので、ちょこっと市内をぶらぶらしてきました。

熊本といえば……熊本城。

本丸のある内堀に入ると、売店のお兄さんが、「食べられる炭竹ねりこんでまーす!」と、黒すいとんのようなものを売っています。みれば、スープのなかに、まっくろいクニャクニャしたものがプカプカ。

げ、気持ち悪い。黒い食べ物はほかにあるじゃないかって? 確かに。イカ墨や黒いタピオカ、最初は不気味でした。要は慣れ。

そーれ! 

思い切って口に入れてみましたが、炭の味はしません。しかしこのムニャムニャ感がたまりません。それに、「今、炭を食べている!体が浄化される!」という気分にはなれます。東京の屋台で出したら、珍しがってけっこう売れるでしょう。

お城やお屋敷をひととおり見学したあと、すぐそばの神社に行くと、巫女さんがお守りの前に座りながら、一心不乱にノートパソコン叩いてました。若いのだから当たり前なんですけどね、あの巫女さん衣装にパソコンって……シュールな風景でおもしろかったです。

すると今度は、外掘りの内側で、犬の散歩をしているおじさんに遭遇しました。が、犬にしては、動きが遠めにも、ねっとりしているのです。よく見れば近づいてくるのはネコ。たまに、都会でもネコの散歩をしている人を見かけますが、お城でネコの散歩……このミスマッチがまたもやシュールでした。

●東北弁が聞きたかったおばちゃん

城下町に下りましょう。といっても川越や松江ほどまとまって屋敷があるわけでもなく、ぽつん、ぽつんと歴史的建造物があるくらい。商店街を歩いている途中、わりとこじゃれた豆腐屋の看板。覗くとなぜかカウンター。

店のおばちゃんが出てきて、「ランチ食べられるよ」というので、いただくことにしました。豆腐8種類で950円。

ん〜、でも熊本といえば馬刺しだよなあ。豆腐って東京もうまいとこいっぱいあるから、今、食べなくてもよかったかなあ。…ま、確かに豆腐、うまい。ううう、厚揚げなんて最高です。焼酎ないの? あ、ないですよね。普通に豆腐屋がやっている時間にしか食事を出してないみたい。

ガツガツ食べていると、話し好きはおおらかな九州おばちゃんの特徴らしく、根掘り葉掘り聞かれます。

「熊本弁わかると?」
「だいたいですが」
「この間ねー、東北に旅行に行ったら、だーれも東北弁、しゃべらんとよ。東北弁、聞きたくて行ったのにね。お店の人はやっぱり標準語じゃけん。つまらんの。だから、わたしらは、熊本弁、しゃべっちょる」

なるほど! 「観光に力を入れる」ということは、何か建てるとか、名物つくるとか、そんなことではないのだ。

さすがおばちゃん! 市役所の観光課の方、聞きましたか? 地域起こしには、方言ですよ。
ええ、盛りだくさんの熊本弁に、私もお腹も心もいっぱいになりましたよ。

●熊本名物は、熊本弁!

ならば、熊本弁デーとか、熊本弁の日を制定したらいい。お土産物屋もレストランもどんなお客が来ようと熊本弁。自動販売機も、駐車場の音声も、電車のなかも、熊本県内は全部、熊本弁。熊本の声で起こしてくれる目覚ましがあってもいいし、ハト時計の「ポッポー」のかわりに、「おきれー!」…

電話で朝、起こしてくれるサービスがあるじゃないですか。ホテルのモーニングコールを自宅にも!という商売があるのです。

あれ、方言の場合は10パーセント増しってどうだろう。郷里のお母さんが懐かしくなりそうです。


【日本のおじさん】 カエル男、来たる!?


うしみつどきに、こんばんは。
貧乏ヒマなしの白石あづさです。

さて、私はいま、いろんな人にメールを打ってます。
なぜかというと、明日、7時半に起きるのです。
7時半までは起きていることがよくあるけど、
起きる…なんて、できるのか!?

代々木で取材、そしてすぐに熊本に飛びます。
取材原稿はすぐ出さなきゃならんので、
飛行機のなかで原稿書くつもりなのですが、
揺れないことを祈るばかり。

最近、なぜか乗る飛行機、乗る飛行機、大揺れなのです。

ガガガガッと揺れるたびに「人生最後にやりのこしたこと…」を考えてしまいます。

なんでか、家族に〜とか、仕事で〜という壮大なことより、だいたいくだらないことばかり思ってしまうのです。

「部屋、洗濯物…5本指靴下、干したままだった」
「冷蔵庫に5日目のプリンが…腐っているところ見られたら」
「マニアックな宇宙人の本、恥ずかしいから処分しておけばよかった」

なので、とりあえず、1泊2日でも、飛行機に乗る前は、腐りそうなものは捨て、洗濯物は強制乾燥させてから出発することにしています。

宇宙人の本は…捨てられません。
私に万が一のことがあったときは、マニアの方におゆずりしますよ。

●へんなビデオを見ました

さて、先週、打ち合わせで下北沢のカフェに行きました。
オーナーさんと、ぼそぼそ打ち合わせしていたら、
そこへ、俳優さん&司会などでおなじみの松尾貴史さんが、
「どもども」と扉をあけて、店のオーナーにごあいさつ。

が、時間がないらしく、「ではでは」と行ってしまいました。
が、時間ができたらしく、「ちょっとちょっと」と5分後、戻ってきました。

ぼそぼそ…が3人に増えて、ヒソヒソやっていたら、
オーナーさんが、店の奥からビデオを持ってきました。

そのビデオを見るなり、松尾さん、
「そ、それは恥部です!若気のいたりです…」と
首を振っていやがるので、ますます見たい。

え?どんなビデオかって?

その名も、「松尾貴史のフロッグマンショー」!

テリー伊藤企画、高橋がなりプロデュース、
共演:松尾スズキ、布施えり、中山祐一郎。

熱海かどこかの旅館貸切、1泊2日で撮影したという低予算ビデオ。
つぶれてしまいましたが、「ビデオ安売り王」のオリジナル作品だそうです。

●B級好きにはたまりません!

で、どんな内容なのかって?

番頭さんが裸で出てきたり、なぜか旅館の料理を紹介するのに、料理にモザイクがかかっていたり(日本初だそうです)。

また、女体盛りならぬ男体盛りが登場したのは驚きでした。しかも、なぜか名作「東京物語」のパロディーらしく視線は、ローアングル! 

変なおじさんオンパレードに、笑いが止まりませんでした。
ほかのお客さんも、大喜び。

シュールでばかばかしくて、B級好きにはたまりません!
今、どこかで手に入るのでしょうか? (10年以上も前みたい)

見かけたら、ぜひ!


【世界のおじさん】 チェ・ゲバラとカストロおじさん

みなさま、夜更けにこんばんは。
先日、チェ・ゲバラの生涯を描いた話題の映画「チェ/28歳の革命」を見てきました。

おもしろかったかって?

それを語る前に…
ゲバラの南米旅行映画「モーター・サイクル・ダイアリーズ」を見たことありますか? 私はよく覚えています。なぜなら、出演していた俳優さんは大変にハンサムだったからです。

が、ドキュメンタリー調の「チェ/28歳の革命」は、史実には正確なんだろうけど、ヤマバがなく間延びしていました。

そして、何よりもだめな点は、俳優さんが、実物のゲバラよりかっこよくないのです。これはもう残念としかいいようがありません。

●キューバのカストロおじさん

「かっこいい」かどうかなんて革命家に関係ないじゃないか! と、怒るおじさん、それは日本の私だけでなく、キューバ国民にとってもNO!なのです。

数年前、私がキューバを訪れたときのことです。ちょうどメーデーだったので、カストロおじさんの演説を聞きに広場に行きました。

何万人もの人々がカストロおじさんの話を聞き入っているんだけど、若いギャルたちが着ているTシャツは「チェ・ゲバラ」。

もちろん無地とかシマシマのTシャツが多いのだけど、同じ革命家の「カストロ」Tシャツを着ている人はいません。

カストロTシャツが発売禁止なわけではありません。おみやげ物屋には、ゲバラTシャツの山に隠れて、カストロTシャツだって、売ってます。

「カストロおじさんの演説なんだもの、カストロTシャツ着てあげようよ」
とキューバギャルに言うと、ギャルたちは言い返しました。

「だって、カストロ、かっこよくないもん」

まあ、気持ちは分る。けれども、当時80歳近いカストロおじさんが、炎天下のなか軍服で1時間以上も話しているのです。

が、しかし、演説にあきてきた民衆は広場にゴロゴロ横になっていきます。
眠い目をこすって聞いているんだけど、そのうち大イビキ。

一国の議長が話しているのに、その目の前で寝ちゃうって、どうなのよ。日本の小学校でもここまで崩壊してない。

ときどき起き上がって、「ビバ!」と相槌を打ったりしているんだけど、こんな気ままな国民を相手にしているカストロおじさん、大変だなあ。

●結局、何が言いたいかというと

もし、カストロおじさんがもっとハンサムだったら、もうちょっとカストロTシャツが売れただろうし、話している最中にギャルが寝ないだろうし、ゲバラよりたくさんの映画が作られたんじゃないだろうか。

そう思うと、苦労してきたカストロおじさんの扱いがかわいそうで、「男は顔じゃない」とも思うのです。

しかし、その一方で、せっかくハンサムなゲバラなのに、演技力はあっても顔がいまいちの俳優さんが演じると、演技力なんてどうでもよくて、「ゲバラは顔が命なのにな」と、がっかりする自分もいるわけです。


「チェ/28歳の革命」

これは、そんな自分の心の矛盾を突かれた一本でした。

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白石あづさ

ライフスタイル誌などを中心に活動しているフリーライター。
小学館より「世界のへんなおじさん」を出版。

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